「東方腐蝕葬送曲〜Buried lovers are burning brightly.」マスターアアップ記念インタビュー
本当にな!俺はこの1ヶ月間、勤務時間以外の全てをアルバム製作作業に投入してきたんだ!何故ジャパンの2月は28日しかないんだ!?
Agaiからは平日の午前0時を廻った辺りでも進捗確認の電話が矢のように掛かってくるんだ。
俺は今回、スタジオN◎AH池袋の二畳しかないボーカルブースに5回も監禁されたんだ!全くブルータルな経験だったよ。
普段の企画に比べて割とオケ自体は早めに貰えたんで、余裕をもって録音できた気がするね。
A 生粋のグラインダーはおろか、メタラーすらこのバンドには存在しないからな!ヒャハハ! Y 俺達を音楽的に繋いでいるのはゲーム音楽なんだ。 T ロックマン、女神転生、FF、ロマサガ……練習や会議そっちのけで、偉大な先人達が残した功績について語り合うのが俺達のアティテュードなのさ。勿論酒を浴びるように飲みながらな! K 一時期、「ゾイドU ゼネバス帝国の逆襲」や「天地を喰らう(FC)」、「キングコング2」等のアレンジを録音していたい時期もあった。だがゲーム音楽アレンジが盛り上がるにつれて、発表について権利関係でいささかの制限が掛かるようになり、ハードディスクに眠ったままになっている。 A ファミコンの曲はループが短いけどメロディやリフが洗練されていて、実はグラインドコア向けじゃないかと思うんだ。まあ機会があるまで発表は自粛しておくよ。俺達の「ジョイメカファイト」アレンジが売れすぎて、京都の大王から粛清されるかもしれないからな!ピカチュー! Y 話が飛んだが、俺はもう少し低音がモコモコしてる曲が多くても良かったと思うけどね。 K 歳を取って日和ったんじゃないのか?この中折れ野郎! A 何だとこのスカム野郎!(立ち上がる)ばか!ばか!気仙沼! K 気仙沼は関係ないだろ!(立ち上がる) (AとK、もみ合いながら店外へ消える) ――最後になりますが、CDを手に取った皆様へのメッセージをお願いします。 T こんな所まで読んで頂いてありがとうございました。 Y 次は多分オリジナルだな。アイディアやリフの作り溜めも数が揃ってきたし。 (AとK、お互いのパンツを脱がせあいながら戻ってくる) K 次回はこんなもんじゃ済まねえぞ!草食系グラインダーの意地を見せてやる! A 俺はうっかり就職して以来音楽はおろか2次元とも満足に戯れてないんだ!俺のアイデンティティを返せ! Y 特に締めも無いけど、そろそろ出ますか。店内も混んできたし。 T すみません、ポイントカード新しいの頂けますか? (平成21年2月 秋葉原「JAM」にて収録) ――アルバム制作期間中は実生活で色々あったそうですが、皆さん普段は何をされているのですか? A その質問に関しては、いっさいノーコメントだ。 K どうしてもと言うなら顧問弁護士を通してくれ! Y リーダーがアクシデント的に就職してしまったから、一応みんな社会人しているということになるのかな。 A 俺は中学を出て以来、同じ建物に週5で朝から通うという経験が無いんだ!ここから出してくれ! T というか別に普通のことだけどな。 K 拘束の度合いで言ったらTも相当なタフガイだよ。 A 俺達が日本のサブカルチャーの中心地こと原木中山にあるT家に集まり、いつものようにミーティングと称して酒を飲んでいた時の事だ。メンバーが一人倒れ二人倒れ、俺もそろそろスピリタスが脳漿に廻り視界がぼやけだした頃、突然携帯の呼び出し音が大音量で鳴ったんだよ…… アラームの掛け間違いかな?と思ったのだが、なんとそれまで「はじるす等身大バスタオル」に包まって爆睡していたTがジェイソンばりにムクリ、と起き上がったんだ……そしてワンコールで携帯を開いたんだ!しかも第一声が「お疲れ様です」なんと仕事の話を始めだしたんだよ!日曜の朝4時にだぜ! K 全く、日本のSEはロッポンギかヨコスカに集結して一揆でも起こすべきだと思うね。 T 医療機器でも制御しているならともかく、流通管理のサーバーが落ちたところで誰も死なねえよ!毎晩毎晩ふざけんな! Y それって電話掛けてる奴も仕事なんだよね。深夜〜午前勤務とかなのかな? T 彼はそうかもね。俺は平日の朝から晩も会社にいる訳だが…… A こんな話需要あるのか? K ともあれ、こういうブルシットな日常を送ることで鬱屈した感情が蓄積されていき、より一層幻想郷の世界を楽しめるというわけさ。 A 単に日常が辛いからゲームが楽しい、というわけではない。神主によれば幻想郷は殊更に平和ボケした世界とのことだから、現実を通して見つめることで、より一層幻想の世界を理解することができると思っている。 T 俺は理解するなんてお高くとまった了見はないぜ。幻想郷に住むのさ。俺はもう今の会社は辞める。会社を辞めて幻想郷に行くのさ。 Y そもそもSEという仕事がないぜ。 K 古道具屋の在庫管理でもするのか? T 紅魔館に図書館があるだろう。情報あるところにマネジメントの需要ありだ。 T 仕事の発注にしてもだな、脂ぎった上司がサーバー管理室にズカズカ乗り込んできて T パチュリーがトコトコと俺の席にやってきて T パッチェさんがディスプレイを見守る中、ビシィッとアドレスずらしてFQDN衝突を回避する俺。 K いかん!抑えろ! A どこへ行く!ここは五階だぞ! (平成21年2月 秋葉原「◎ueenHeart」にて) Y ビールとマルボロのお陰でようやく落ち着いたな。 A この上ない今更感だが、一縷の望みを託してインタビューイ続行と行こうじゃないか! ――バンド名について伺います。「堕武者+ultraviolence+」なのか「堕武者グラインド」なのかはっきりして貰えませんか? Y そういえば俺も名前を変えた理由は聞いてないんだけど。初参加の際にコミケカタログを見たら「堕武者グラインド」って書いてあってあれ?いつの間に?という。 A 堕武者+ultraviolence+がバンド名で、堕武者グラインドがサークル名だ!静木亜美とダイナマイト亜美みたいなものだな。 T (起き出して)それだと音楽のジャンルを変えなきゃならないぜ。 A ダイナマイト亜美大好きなんだが、あまりにも出演作が多いのと、一発で彼女と分かるクオリティの高さなので「姉貴!お疲れ様ッス!」と正座してしまい実用には適さないな。加藤鷹やチョコボール向井の域に達しているよ。 Y またCDに関係ない話を…… K 結局、名前の後半を変えた理由は何だったんだっけ? A サークル名=店の看板だから、少しでも商品の内容が分かりやすい方がいいと思ったんだ。コミケの申込書の欄が狭い上に何故かサインペンで書き進めてしまったので「+ultraviolence+」が入らなくなってしまったから、という実態は内緒だ! Y まあ+ultraviolence+はよく間違われるからな。 K 初ライブの際、ライブハウスから受け取ったチケットに「堕武者+ultravidansent」と刻印されていたのはいい思い出だ!単に申し込んだ奴の字が汚かったという説もあるが。 A インド人を右に! ――和風アレンジを期待する多くのリスナーを裏切る「堕武者」というバンド名ですが、由来は何ですか?一説には某有名テキストサイトからの無断拝借という噂もありますが…… A その質問に答えるには、暴虐と悲哀、アルコールとドラッグに満ちた俺達の出自から説明する必要があるな。 T 貴様にその覚悟があるのか!? K そこへなおれ!叩ッ斬る! A まあいいだろう。とある片田舎のカレッジの、シンセ&DIY系音楽サークルで俺達は出会ったのさ。 T 宅録サークル出身なのにこんな音を出して喜んでいるのは俺達ぐらいだろうな!ゲハハ! K 卒業後数年経っても、俺らは現在進行形で黒歴史だからな!フヒヒ!すみません! A 入部して2ヶ月後、サークルの一年生でバンドを組むことになったんだ。当時メンバーは俺(ド素人)、T(ド素人)、高校時代からパソコンでバリバリ打ち込みのジャズやフュージョンを作成してきたS君、高校時代からバカテクギタリストとして鳴らしていたK君の4人だった。結成理由は簡単で、当時部室のスタジオを優先的に予約するにはバンドを組む必要があったからだ。バンド名が思い浮かばず、最初はK君の名前の後に(仮)を付けて使用していたのだが、初ライブの後K君からの抗議を受けて、当時のリーダーであったS君が「堕武者」という案を持ってきたのだった。 T その初ライブがまた恐ろしく酷かったんだよな。ライブ後半は俺の演説とAのサンプラーだけが響き、あとの二人は絶望から寝ていたという。 K 当時は確か「鬼武者」ってゲームが売れてたよな。てっきりそこから拝借したのかと思ったが…… Y え、違うの? A その話はまた後で。実際はバンド名変更後わずか1ヶ月でS君とK君はバンドを去った。後には楽譜の読めない童貞二人と、堕武者という看板だけが残った…… T 詳しくはバイオグラフィーを参照(するほどの事は書かれていない)! A それからというもの俺達は、部員の先輩や後輩を騙してライブや録音にに参加させたり、兼部先(囲碁将棋部)で見つけてきた北朝鮮人を捕縛したりして数年間を凌いだんだ。 T バンド名に「侍魂」とか「ろじぱら」とか付けるのと一緒だな。 Y 当時は先行者とかが流行っていたころだったな。しかしいくらテキストサイト黄金期とはいえ、一般的にはその認知度はまだまだ低かっただろうね。 A S君はネットに凄く詳しくて、当時色々教えて貰っていたからな。恐らく確信犯だろう。 K 彼もその名前が未だに使われている上に、検索で「堕武者」さんの上に来るとは思ってもいなかっただろうね。 A ECWのサンドマンは、ずっと自分の名前はメタリカの「エンター・サンドマン」からのネーミングだと思っていたが、実はECWアリーナの近くのハイウェイに立っていた「サンドマン社のスプリングベッド」という看板をポールEが偶然見かけたから名づけた事を知って愕然とした……というエピソードに匹敵する程の悲しきトリビアだと言えると思うが、どうよ! T 長いよ。眠いよ。 A 現在は閉鎖されたとのことで、謹んでお詫び申し上げます。 K 昔の話を聴いていたら酔いが醒めてきたな。納豆カクテル!ワンモア! ――それは別の店のメニューですよ。 K 知ったことか!かつて俺とA、Tでその某店に乗り込んだら窓際の、フロアからはほぼ死角の席に通された挙句30分以上も放置されたからな! T 通したメイドを含め、ホールスタッフは全員、カメコらしき客がテーブル一杯に広げたイベコス写真に群がってキャッキャ言ってるし。 Y 普通に店員呼べばいいんじゃないの? A それをしないのが構ってちゃん系オタクの行動様式なのだ。 ――アルバムの中身の話に戻りましょう。今回のボーカルについてはいかがですか? A 今まではプリアンプ代わりにSP−505を使い、EQ等も掛けていたんだが、この度新兵器Vocal−300を導入したんだ。グランジなエフェクトばかり使ったが、まあまあの出来なのではないかと思う。後はミックスの工夫次第でもっと凶悪になる筈なんだが……歌い方も含めた研究が必要だろうな。 K ひとつジャパンの同人キッズ達に断っておきたいことがある。俺の声は「デス声」なんかじゃないぜ。ジャスト・ア・スクリーム、ただの絶叫だ。 A 確かに同人で華麗なデスシンガーは沢山いらっしゃるから、同じカテゴリに属するのは失礼というものだな!ギャハハ! T エンジニアのお前が言うなよ…… K 俺の場合、紡いでいるのは歌じゃないんだ。もっと根源的な……人が襲われたときの悲鳴、理不尽に殺される断末魔、マスターアップ目前にブルースクリーンの洗礼を浴びた際の咆哮等、徹底的にリアルでプリミティブな人間の感情を表しているのさ。これは初めてニューオーリンズのクラブで歌った15歳の頃から変わっちゃいないよ。 A 本当はもっとガテラル全開だったり、ピッチシフトバリバリだったり(多少使ってはいるが)吸い込みデスだったりしたほうが音楽の趣旨に適うかもしれないが……この辺りの芸風はもっと突き詰めていきたいね。 Y たまに東方アレンジ界の異端、という勿体無い紹介を頂くけれど、実は言うほど常識を逸脱してはいないんだよね。ちゃんとノイズ等のエクストリームミュージックをやっている方々に失礼だし…… A なんか変な流れだな。 K 必要以上に卑屈になるよりは、むしろ高慢に「俺たちが飽和状態のアレンジ界に鉄槌を下す!」ぐらいのスタンスの方が却って誠実かもしれないぜ。フェハハ!気分も良くなってきたし、酒場の女どもに奢ってフラグでも勃ててくるかの! T 本当にそういうシステムがあるのが、この「クイーンズ◎ート」の恐ろしいところだ!まあガールズバーなら一般的だけど。 A ちなみに抹茶ビールはここのメイドに奢った際、自分用に作っているのを見て覚えたんだよね。 Y それにしてもここの制服凄いよね。メイド服の体裁は成しているけど、背中は全開で、素肌にブラ紐一丁だし。 K セクシーというよりは貧保耐三(@おぼっちゃまくん)だな!ガハハ! T おちぶれてスマン! A 聞き捨てならねえな!俺達は連載終了後も惰性でコンプエースを買い続けるほど比良坂東方を愛してるんだぜ!? K 本編では協力関係にあった三妖精とチルノが、単行本の描き下ろし編では普通に戦っているという、「無かったことにする」ぶりは末期WCWを思わせるな。 T ブックの迷走ぶりはともかく、東方の弾幕合戦って基本的に命の遣り取りのためではないから、戦う理由はどうしてもプロレス的ストーリーラインになるよね。 A あの雑誌はメディアミックスを謡っているらしいが、ひとつの雑誌にらき☆すたの漫画が3本、マクロスFの漫画が3本にコードギアスが2本とかどれだけ奇怪な構成なんだ!さらに女性の入浴シーンが一冊に3回は登場して、男子が女装するストーリーが一冊に3本ある。今の少年誌にはそういう掟でもあるのか? Y 風呂以外の場所で脱がせたらアウトだからじゃないの? A 「スライムに襲われて服だけ溶かされました」でもいいじゃん。実際にそういうビデオばっか出してるレーベルあるし。 K 硫酸どろどろなんでも溶かす! A いずれにせよ、こんな奴らのせいでいつも三月精が後ろに追いやられているのは極めて遺憾! T 露出も無くエロにも程遠い、メディアミックス戦略も角川帝国の意にそぐわない漫画だから、その辺りのプッシュがされない分地味なのかもね。書き込みの丁寧さでは本誌一、二位を争う好連載だったのだが…… A 最新号には読みきりも載ったことだし、堕武者グラインドは三月精の復活連載を応援します! K むしろ「コミックヴァルキリー」に移籍を希望します! T 変わるよ!それだと趣旨が変わるよ!
2ヶ月のデスマーチ期間を終え、ホームタウン秋葉原にてひと時の休息をとる4人の堕武者戦士(重複表現)。
東方への偏った愛情、謎に満ちた私生活などに迫った。
ジャパニーズ・ゴシックホラーと呼ぶに相応しい禍々しい光景に俺は気を失った。
幻想郷のSEはきっと3交代制厳守で、シャワー室にはシャンプーも完備されてるんだろうな。早く就職したいなあ……
「ちょっとど〜〜↑なってるんだよ!仮眠室にいる奴全員起こせ!」
なんて無粋な指示じゃなくて
「魔法蔵書検索システムに障害が発生したの。……早く直して頂戴」
「ご苦労様、お茶でも飲んでいきなさい。今咲夜に用意させるわ…… (小声で)ありがとう」
とか言われたり!するのさ!ふははははははははははははははははhむっきゅうううううううううんんんんんn
T すぅ……すゃ……
K ヘイユー!口の利き方に気をつけろ!モノの名前には八百一万の神が宿るというぞ!
……細々と活動を続ける中で、そろそろ自分達のサイトを持とうか、という話になった。その段階で初めて「堕武者」という名前で検索してみたんだ。すると何故かやたらヒット件数が多かった。試しに幾つかクリックしてみるとそこには北斗の拳ネタを交えつつ紹介されるニュースの数々……何のことはない、俺たちのバンド名は、大人気テキストサイトから名前を拝借してただけだったのさ!
――さっきから殆ど東方の話が出てこないのですが、皆さんは本当に東方をやってらっしゃるのですか?
(平成21年2月 秋葉原「Queen◎eart」にて)